福知山線脱線事故

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福知山線脱線事故10年 記憶語り継ぐ一日に 2015年4月25日

107人が死亡したJR福知山線の脱線事故から25日で10年になります。兵庫県尼崎市の現場近くでは事故が起きた時間に合わせて追悼慰霊式が行われるなど、事故の記憶を語り継ぎ、安全の大切さを改めて考える一日になります。
平成17年4月25日、兵庫県尼崎市でJR福知山線の電車がカーブを曲がりきれずに脱線し、107人が死亡、562人がけがをしました。
事故から10年になる25日は現場近くのホールで追悼慰霊式が行われる予定で、事故が起きた午前9時18分に全員で黙とうをしたあと、JR西日本の真鍋精志社長がおわびと追悼のことばを述べることになっています。
事故を巡っては、検察審査会の議決によって業務上過失致死傷の罪で強制的に起訴されたJR西日本の歴代の社長3人に対して、大阪高等裁判所は先月、1審に続いて無罪を言い渡し、検察官役の指定弁護士が上告しています。
電車が衝突した9階建てのマンションについて、JR西日本は4階までを保存する計画を決め、今年度中に着工して3年程度かけて整備する予定です。
25日は遺族らによる集会も各地で予定されていて、事故の記憶を語り継ぎ安全の大切さを改めて考える一日になります。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150425/k10010060311000.html

あの日の傷を越えて 出産・就職…宝塚線事故10年

 JR宝塚線(福知山線)脱線事故は、通学時間帯に起きた。多くの学生が命を奪われ、けがを負い、家族を失った。あれから、25日で10年。生き残った若者たちは経験を糧に、人生を歩んでいる。

http://www.asahi.com/articles/ASH4B3VPQH4BPTIL00F.html

尼崎脱線10年、祈りと誓い新たに 追悼慰霊式を開催

 乗客106人と運転士の計107人が死亡、562人が負傷した兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故は25日、2005年の発生から10年となった。電車が衝突したマンション周辺や市内の追悼慰霊式の会場では遺族や負傷者らが犠牲者の冥福を祈り、より安全な社会の実現へ誓いをあらたにした。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASHC25H1P_V20C15A4000000/

尼崎JR脱線事故10年 JR幹部が献花

 乗客106人と運転士が亡くなった尼崎JR脱線事故は25日、発生から丸10年となった。尼崎市久々知の事故現場では早朝、JR西日本の真鍋精志社長(61)や山崎正夫元社長(71)ら歴代幹部が訪れ、献花した。

 午前6時40分ごろ、現場に現れた真鍋社長は「この10年の間、ご被害者の皆さまには苦しみやさまざまな思いがあった。それらを踏まえ、安全の取り組みや風化防止を進めていかなければいけない」と話した。

 事故発生時刻の午前9時18分に合わせ、同市のあましんアルカイックホールで追悼慰霊式が行われる。

http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201504/0007953779.shtml

9年前の福知山線事故 現場保存の最終案提示 2014年11月29日

107人が死亡した9年前のJR福知山線の脱線事故で、電車が衝突したマンションの保存を巡り、JR西日本は、29日から遺族やけがをした人への説明会を開き、9階建ての建物のうち4階までを保存するとした最終案を示しました。
JR西日本は、現場のマンションを買い取ったうえで保存方法について検討を進め、今回、最終案を策定し、説明会でイメージ図などを示しました。
最終案では、9階建てのマンションのうち、事故の痕跡が残る部分を中心に1階から4階までを階段状に残したうえで、雨などによる劣化を防ぐため全体を屋根で覆います。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141129/k10013590621000.html

福知山線事故現場、再発防止へ見えるように保存 2014年11月29日

 JR西は来年春頃までに整備計画を遺族らに伝え、来年度中に着工、18年度中の整備完了を目指す。

 マンションを含む事故現場を巡っては、「落ち着いて慰霊ができ、JR西の社員は再発防止を誓える場所に」と、JR西が06年12月までにマンションを買い取った。遺族らへのアンケート結果を踏まえ、今年7月には、4階までを残し、ドーム状の屋根を架けるなどとした中間案を出していた。

 中間案には、遺族の半数が賛同の意見を寄せていたが、「明るい雰囲気にしてほしい」との一部の要望を受け、最終案で屋根に設ける採光用の天窓を大きくし、生け垣の高さも低く抑えることにした。また、電車の運転士が現場を通る際、マンション1階の衝突現場が見えやすいよう、線路脇の壁を一部ガラス素材にし、再発防止の意識を持てる内容に変更した。

http://www.yomiuri.co.jp/national/20141129-OYT1T50055.html

JR脱線、現場マンションの保存最終案を説明 壁の一部をガラスに 2014年11月29日

 JR西は今年7月、事故の痕跡が残るマンション4階部分(高さ約15メートル)まで保存する整備案を提示。4階から3階、2階、1階と階段状にし1階部分はすべて残す案で、「マンションを見ると事故を思いだしてつらい」といった声に配慮し、全体を緩やかな弧を描いた屋根で覆う案だった。

 これに対し、遺族らから「運転士からもマンションがもっと見えるように」といった意見が複数寄せられたため、JR西は整備案の一部を見直し、この日の説明会で最終案を示した。

http://www.sankei.com/west/news/141129/wst1411290034-n1.html

尼崎脱線「4・25ネット」 参加者減、存廃含め検討

 尼崎JR脱線事故の遺族らでつくる「4・25ネットワーク」は8日までに、今後の在り方を見直すことを決め、メンバーら約180人から意見を募る。例会の参加者が減り、活動は事実上の縮小状態にある。事故から4月で9年。これまでの活動の意義を振り返った上で、存廃も含めて方向性を考える。(宮本万里子)

 同ネットは、事故2カ月後の2005年6月に発足。代表者や規約などは設けず、緩やかなつながりとして出発した。

 亡くなった家族の乗車位置を調べたり、事故原因などを問う公開質問状をJR西日本に出したりして活動。例会は当初、月1回開き、初回は45人参加したが、ここ2年ほどは数人に減り、開催も2カ月に1回となっている。

 3月と5月下旬の例会では、活動の存廃や休止▽定期例会を不定期に▽新たにテーマを設定して集まる‐など、あらゆる形を視野に意見交換する。

 妻と妹を亡くした同ネット世話人の浅野弥三一(やさかず)さん(72)=宝塚市=は「当初は不安を癒やす役割を果たしたが、共有テーマが減り、在り方を変える時期を迎えた。いろいろな意見を聞き、考えられれば」と話した。

出席者「保存部分を囲わないで」 尼崎JR脱線現場

 尼崎JR脱線事故の遺族や負傷者らに、JR西日本が安全対策の状況などを伝える説明会が17日も伊丹市内で開かれた。JR西の真鍋精志社長らが、事故車両が衝突した尼崎市久々知のマンション(9階建て)を2階部分まで一部保存する‐などの具体案を説明。出席者から「保存部分を囲わないで」と求める声が相次いだ。

 説明会は16日に始まり、非公開。この日は遺族と負傷者ら計123人が出席した。

 今回は、JR西がマンション保存案を図とともに提示。16日は「全保存」「撤去を」などの声が出たが、この日は保存部分が直接見えないよう「囲う」とする案に「横を通る電車の運転士に見えるようにして」と求める意見が多かったという。

 長女を失った藤崎光子さん(73)=大阪市=は「『見えるように』という意見に同感。そうでなければ、事故の教訓が引き継がれない」と話した。

http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201311/0006504757.shtml

尼崎JR脱線事故被害者説明会 現場一部保存を提案 2012年11月10日 11日

尼崎JR脱線事故被害者説明会 現場一部保存を提案

 尼崎JR脱線事故の被害者らを対象にJR西日本が安全対策の状況などを伝える説明会が10日、兵庫県伊丹市内のホテルで始まった。同社は事故現場 (尼崎市久々知)について、車両が衝突したマンションを一部保存し、慰霊碑や、事故関連資料の展示施設などを設ける‐とする整備案を提示。出席者からは 「事故を実感できる場にしてほしい」などの意見が出た。

 説明会は毎年開催。今年は10、11日、午前は負傷者とその家族、午後は遺族らを対象に計4回開く。非公開で、初日は負傷者ら103人、遺族73人が参加。JR西からは真鍋精志社長ら役員10人が出席した。

 同社は10日、犠牲者を慰霊し、安全を誓う「祈りの森」をイメージに掲げ、慰霊碑の設置▽周囲から見えない形でのマンション一部保存▽事故を記録する資料の保管・展示▽緑に囲まれた穏やかな空間づくり‐などの案を図で示し、説明した。

 出席者からは「事故を実感できる視点を」「遺品展示などは被害者と一緒に考えてほしい」「開かれた場所に」‐などの声が上がったという。

  次男を亡くした上田弘志さん(58)=神戸市北区=はマンションの全部保存を望む。強制起訴された井手正敬元会長らの裁判が続いていることから「事故原因 もはっきりしない中、現場について考える段階ではない」と強調。2両目で大けがをした松原友子さん(28)=西宮市=は一部保存に賛成する一方、「いろい ろな意見を少しずつ聞いて、心が落ち着く場にしてほしい」と求めた。

http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201211/0005517037.shtml

脱線事故現場を「祈りの森」に JR西が被害者側に提示

 JR西日本は10日、乗客106人が死亡したJR宝塚線(福知山線)脱線事故についての説明会を兵庫県伊丹市で開き、事故現場を「祈りの森」として整備するイメージ案を初めて被害者側に示した。

 説明会には遺族や負傷者ら176人が参加した。

 JR西は、事故現場のマンションは一部を残して取り壊し、現場一帯に植栽する、などの案を提示。「木々に囲まれ、厳粛で落ち着きのある、祈りの森といった空間となるよう整備することを考えている」と説明した。

 終了後の会見で、真鍋精志社長は「現場について初めて私たちのイメージをお伝えしたが、まだまだご意見をお聞きしないといけない。被害者や現場周辺の方々と一緒に検討を進めていきたい」と話した。

http://www.asahi.com/national/update/1111/OSK201211100147.html

事故現場のあり方、検討スタート JR宝塚線脱線事故 2011年11月19日

 JR宝塚線(福知山線)脱線事故で、JR西日本は19日、兵庫県伊丹市で遺族や負傷者への説明会を開き、事故当時のままになっている脱線車両が衝突したマンションなど現場のあり方について、本格的に検討を始める方針を表明した。遺族らの間でも考えに隔たりがあり、アンケートに加え有識者の意見も参考にしつつ方針を固める。

 JR西は2006年12月、脱線した先頭車両が衝突した兵庫県尼崎市の9階建てマンション「エフュージョン尼崎」など一帯の土地約1900平方メートルを購入。今年7月にはマンション東側の青果卸売会社の土地約3千平方メートルの購入についても地権者と合意し、現場を整備する準備を進めている。

 マンションの扱いについては、保存から撤去まで、遺族らの意見は分かれる。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK201111190039.html

電車衝突のマンション 遺族の4割「保存望む」 2010/04/21

 尼崎JR脱線事故5年を前に神戸新聞社が実施したアンケートで、電車が衝突したマンションの今後について、遺族と、事故車両の乗客のいずれも約40%が、何らかの形での保存を望んでいた。事故2年のときに乗客で最多だった「取り壊す」は減少傾向。JR西日本は「被害者に多様な意見がある」として方針を決めていないが、アンケートには意見の集約を求める声もあった。

 マンションは9階建てで、事故後、JR西が買い取り、管理している。

 今年のアンケートは遺族64人、乗客90人が回答。マンションの保存や取り壊しなど6項目を挙げて尋ねたところ、遺族も乗客も、ほぼ同じ割合で意見が分かれた。「その他」では、遺族を中心に「考える気持ちになれない」「マンションは第二のお墓。今は絶対に触るなと思っている」といった強い思いも聞かれた。

 事故2年のとき、乗客は「取り壊す」が42・0%で最多だった。遺族は「保存」が35・5%で最も多く、乗客との意見の相違が見られた。その後、乗客は年々「取り壊す」が減り「保存」が増えた。

 精神的な影響が残る負傷者からは、今年も「早く壊してほしい」「電車から見えないように」との声が出た。一方で、慰霊の場を望む人が乗客、遺族とも目立ち、阪神・淡路大震災の死者を悼む神戸のモニュメントを例に挙げる人もいた。

 子どもを亡くした女性(49)は「来年は七回忌。命の意味を伝える追悼碑があってもいいと思う」と記した。息子を失った男性(72)は「ほったらかしはひどい。JR西は意見がまとまらないというが、まとめられる場を設けてほしい」と訴えた。

 JR西は、マンションを含む事故現場の扱いについて「大きな課題だが、いろいろな声がある。周辺住民の意見も踏まえ慎重に検討したい」としている。

http://www.kobe-np.co.jp/backnumber/ama_dassen/0002899044.shtml

衝突マンションの管理者にJR 2006/02/23

 尼崎JR脱線事故で、快速電車が衝突したマンション「エフュージョン尼崎」(四十七世帯)の住民総会が二十二日、尼崎市内で開かれ、JR西日本が同マンションの管理者になることが了承された。

 マンション管理組合によると、これまでに四十世帯がJRとの補償交渉に合意。同社が購入時価格で買い取る条件でマンションの所有権が同社に移されている。

 会合には、合意していない四世帯四人が出席。住民でつくる理事会の解散に全員が同意した。JR西が管理者となるが、住民間の情報交換のため、管理組合は今後も存続させることも決めた。

 三月から管理組合の世話人を務める元住民の男性(44)は「合意が未成立の人の負担も少しは軽くなるのではないか」と話した。

http://www.kobe-np.co.jp/rentoku/jr_amaren/jr_news/2006/2006022301.shtml

補償交渉に心ない批判 事故被害のマンション住民 2005/06/25

事故の恐怖がよみがえり家事が手につかない主婦、ストレスから睡眠薬が手放せない女性もいる。尼崎JR脱線事故で被害を受けたマンション「エフュージョン尼崎」の住民は愛着ある住まいを奪われただけではなかった。

わずか2年5カ月でマイホームを離れざるを得なかった失意。一方で補償を求める姿が逆に批判を浴び、心ない言葉が住民を苦しめる。事故から2カ月。 鉄道は運行再開したが、沿線建物が巻き込まれるという異例の大事故は今も深刻な波紋を住民に残したままだ。

脱線事故発生の数分前。四月二十五日午前九時十五分ごろ、現場の立体駐車場では、マンションに住む男性会社員(28)の妻が一歳七カ月の息子を抱いて、入庫を済ませたところだった。その直後に突っ込んだ快速電車。車は跡形もなく
ぺしゃんこになっていた。「駐車場を離れるのがもう少し遅かったら…」。妻はしばらく家事が手につかず、今でも急に恐怖に襲われる。不安定な生活が長引き 仕事との両立に苦しむ住民もいる。

女性会社員(36)の家ではショックで小学生の子が留守番をできなくなり、仕事を残し帰宅するように。仕事の遅れも気になり、無理な勤務で体調を崩した。狭いホテルの暮らしや仮住まいが長引き、自営業の男性(39)は目のけいれんが止まらず、妻や娘も目や皮膚に異変が現れた。おびえが消えない妻を一人にできず、一カ月休業。「このままでは生活にかかわる」と吐露する。

心ない周囲の言葉も住民を傷つけている。「大した被害じゃないのに、いつまで落ち込んでいるの」「交渉相手が大きな会社でよかったね」。補償を求める住民の姿が誤解され、日がたつにつれて中傷も増えた。「(補償で)いいところに住めるな」と学校でいじめに遭う子どももいる。

精神的苦痛についても住民の多くは何らかの補償を求めているが、これまでJR西日本から「慰謝料」という言葉は出ていない。「お金だけの問題ではないが、事故で背負った苦しみをどうすればいいのか」。約七割の世帯がJRとの個別交渉を進める今も、住民は不安を募らせたままだ。

http://www.kobe-np.co.jp/rentoku/jr_amaren/jr_news/2005/2005062502.shtml

マンション補償 初合意 尼崎JR脱線事故 2005/06/24

 尼崎JR脱線事故で快速電車が衝突した尼崎市のマンション「エフュージョン尼崎」(四十七世帯)の補償問題で、JR西日本が購入時の価格で部屋を買い取ることで一世帯と合意に達したことが二十四日、分かった。

 関係者によると、マンション住民と補償交渉の合意は初めて。同社の補償担当者と住民が個別交渉し、二十三日に合意したという。遺族も含め、交渉がまとまったのは初めてとみられる。

 JR西日本は今月五日、住民を対象に説明会を開き、購入時の価格による全戸買い取りを提示していた。同マンションは二○○二年に建設され、分譲価格は千八百万―二千七百万円という。

 提示に対し住民の多くは「同じ条件の物件は今は手に入らない」と反発し金額の上乗せを要求したが、JR側は「購入時価格が限度」と繰り返し、物別れに終わった。

 その後、同社は各世帯に個別交渉を打診。二十二日の時点で三十五世帯前後と交渉が始まっていた。残りの世帯も今月末ごろまでに交渉に入る見通しだが、一部住民からは「個別では不安。団体交渉にしたい」との声も上がっている。

 四月二十五日の脱線事故では、電車の一、二両目がマンションに激突。住民は二世帯を残し、JR西日本が用意した賃貸マンションなどに引っ越し、仮住まいしている。

 遺族や負傷者に対しては十八日に宝塚市内で説明会を開催。JR側は、過去の鉄道などの事故を上回る水準の補償を言明し、遺児奨学金制度をつくる考えも明らかにしている。

http://www.kobe-np.co.jp/rentoku/jr_amaren/jr_news/2005/2005062406.shtml

電車衝突マンション購入価買い取り、住民7割不満 2005/06/14

・「エフュージョン尼崎」(47世帯)の住民に読売新聞がアンケートしたところ、「購入価格
 での買い取り」などJR西が提示した補償内容について、回答した住民の7割近くが
 「まったく納得できない」と考えていることがわかった。

 30世帯から回答があった。JRの提示に「まったく納得できない」と答えたのは20世帯。
 完成時の購入価格は2700万円〜1700万円で、住民らは「買い取ってもらっても、
 その額では今と同じ家は手に入らない」「100%悪いと言う割には誠意が感じられない」
 と訴える。他の10世帯は「(時価より高い)購入価格での買い取りの提示」に一定の
 理解を示し、「一部納得した」と答えた。
 15世帯が「できるだけ今と条件の近い住宅の提供」「別の場所でのマンション再建」
 など物件による補償を求め、12世帯が金銭補償を要望。3世帯は「どちらとも言えない」とした。

 決着時期は「すぐにでも」の8世帯を含め、27世帯が「1年以内」を望んでいるが、
 多くは「JRに丸め込まれるのでは」と補償交渉への不安を吐露。「JRからお金を
 もらって、いい暮らしをしていると世間から誤解されている」という声もあった。
 心身の不調については、子供を含む21世帯40人以上が「急に吐き気に襲われる」
 「突然泣き出す」「救助活動の様子を突然思い出す」などの症状を訴え、うち6世帯が
 心療内科などを受診。「心的外傷後ストレス障害に近い症状」と診断された住民もいるという。
 22世帯が「心身に大きな負担を受けた」として、JRから提示のなかった慰謝料を
 求めているが、「泥仕合にしたくない」など複雑な思いものぞかせている。(一部略)

 http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20050614p102.htm

マンションの補強工事開始 2005/06/15

 尼崎JR脱線事故で、快速電車が衝突したマンション「エフュージョン尼崎」(四十七戸)で十四日、一階駐車場の補強工事が始まった。同マンションをめぐっては、JR西日本が購入時価格で買い取る意向を示したが、合意に達しておらず、耐震性などを不安視する住民の声を受けての工事となった。費用はJR西が全額負担するという。

 駐車場はブロックを区切る壁に幅一メートルほどの穴が開くなどの被害が出た。今後壁の厚さを事故前の十二センチから十六センチにするなど補強する。マンションは現在、転居などにより四十五戸が空室状態で、居住は二戸のみ。

http://www.kobe-np.co.jp/rentoku/jr_amaren/jr_news/2005/2005061503.shtml

衝突されたマンション住民ら JRに買い取り要求へ 2005/04/29

 尼崎JR脱線事故で、快速電車に衝突された線路脇のマンション「エフュージョン尼崎」(九階建て)の住民らが二十八日夜、尼崎市内で集会を開き、マンション管理組合に被害者対策本部を設置することを決めた。住民の大半は転居を希望しており、今後、同本部が意見を集約してJR側にマンションの買い取りを求める。

集会には全四十七世帯が参加。同本部長に畠利明さんを選任、他の役員は次回の集会で選ぶ。

事故後、ホテル生活を送る住民からは「子どもが泣きやまない」「泣きながら電車の絵を描く」などという声が続出。「永住を決めて買った家。本当はここで住みたいが、多くの人が亡くなった場所で、また家族がこれまで通り住むことはできない」などと、別の居住地を求めることで一致した。

さらに事故で電車の一両目が駐車場に突っ込み、車三台以上が大破するなど個別の補償を求める声もあった。

同管理組合などは事故直後、JR側との交渉で、犠牲となった乗客を優先した後、住民らへの補償に応じることを確認していた。畠本部長は「市もJR側に補償を指示するという文書を提出してくれている。高齢者や障害者を優先に、最低限の生活が送れる仮設住宅などを用意してくれるよう求めたい」と話した。

http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sougou05/0429ke92120.html